技術情報・技術コラム
超硬加工とは?当社の超硬加工技術をご紹介
今回の記事では、長年超硬加工に携わってきたエバーロイが超硬加工のメリットについて解説いたします。
超硬加工とは
超硬合金は粉末冶金(粉を圧縮成形した後、焼き固める手法)で製造されるため、形状精度が1/10mmオーダーで変化します。しかし、金型部品など実際に使用される場合は、1/100~1000mmの精度で寸法を仕上げる必要があります。この焼きあがった超硬合金素材を所定の精度で仕上げる作業のことを超硬加工と言います。
一般の金属材料は超硬合金や超硬合金をコーティングした工具で加工されます。工具となる超硬合金は非常に硬い部類の材料なので、加工するにはより硬いダイヤモンドや、放電エネルギーを利用したワイヤ放電加工や形彫放電加工といった電気加工が利用されます。
超硬素材を加工するメリット
超硬素材を選定し加工を行うメリットは下記5点に挙げられます。
・寸法精度が向上する
・面粗度が向上する
・母相より物性値に劣る焼結肌(黒皮)を除去し本来の性能を発揮させる
・研削/研磨加工では表面に圧縮応力を付与し利用する
・焼き嵌めなどの手法で鋼材と嵌め合わせて応力を利用する
上記のような効果が求められる場合は、超硬加工を検討してみてはいかがでしょうか。
当社にて対応可能な超硬加工
当社が対応可能な超硬加工は大きく下記4種類に分類されます。
①研削加工
研削加工とは、加工物の表面を除去し切削加工より平滑な面を得る機械加工の一種です。当社で対応可能な研削加工は、主に平面研削、円筒研削、内面研削、プロファイル研削となります。
②放電加工
放電加工とは、火花放電エネルギーにより電極を用いて被加工物の金属表面を溶融して加工する方法です。当社で対応可能な放電加工は主にワイヤ放電、形彫放電、細穴放電となります。
③研磨加工
研磨加工とは、砥石を高速回転させ、製品に当てる事で表面の凹凸や異物を取り除く加工方法です。当社で対応可能な研磨加工は主にエアロラップ、流体研磨、ホーニング加工となります。
④切削加工
マシニングセンターにダイヤモンド工具を取り付け切削加工を行います。 放電加工でのクラックによる寿命低下が避けられ、精度、面粗度ともに高い状態で加工が可能です。当社では超硬合金に直彫り加工を行っています。
⑤その他
その他の加工方法(圧入、焼きバメ、冷しバメ、ロー付け、接着等)にも対応することが可能です。
当社にお任せください
当社は、超硬金型の摩耗や劣化についてその状態を分析調査し、その結果から不具合の原因を特定するノウハウを有しており、その特定された原因に対し過去に行った改善事例経験、理論的見地から最も適した加工方法を提案することが可能です。
この記事を監修した人
大久保 文正
エバーロイ商事株式会社
昭和33年の設立以来、長年にわたり超硬工具の販売。
その製品はエバーロイの名で、広く多くのお客様からご支持をいただいております。
技術革新の激しい時代の中、お客様のあらゆるニーズに対応すべく、製販一体となって当社のオリジナリティを生かした営業活動を推進して参ります。
超硬素材・超硬加工 ソリューションナビを運営するエバーロイは、
素材選定・開発~精密加工、完成品提供までの一貫したソリューション提供により、
皆さまの課題を解決します。
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